2013年2月19日火曜日

学生紹介:池亜佐美(修了生)



Q 自己紹介をお願いします。 
A 池亜佐美、東京育ち。東京藝術大学デザイン科から、大学院映像研究科アニメーション専攻へ行きました。マホウ使い。アニメーションとともなう音楽を制作しています。ノルシュテインの「狐と兎」の"泣きながらギターをかき鳴らすうさぎ"を観たのがきっかけで、短編アニメーションを観始めました。(今見返したらちょっと違った)それとは別に、学部の頃、なんかどうしても作りたくなって、
というのを作ってyoutubeにアップする等して以来、ずっと作っています。usaband、USAWALTZときて、USALULLABYです。うサラバ、学生生活。

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Q 作品を作ったきっかけは?
A アニメーションの物質化とそれによる時空間の可能性の追求のため。陰が陽に、または陽を陰に沈めるまで、そういったものを受け止め、どこかにやるような、大きな時空間の穴を制作したかった。この学校は馬車道校舎のスクリーンで上映するとこが最後です。馬車道の映画館は、お客さんがたくさんいらっしゃると、まるで洞窟のように暗く湿度を持ちます。そんな中で、ありたいアニメーション、
うごめく光、ひびく唸り等を想像していたことをきっかけに、アニメーションのスクリーンの奥をどこまでも広げてやりたくなりました。あとは私的な祈り等を込めて。


Q 手法と作品の制作プロセスは?
A 再現装置であることに嫌気がさし、アウトプットの映像描写の原物質である光によって描かれることを意識し手法を考察しました。作画は、すごく小さいのとすごく大きいのと両方やり、極私と離私の作画を目指しました。光の物質は、アニメーションそれの想像の膨らみのように、あるようでないようなゆらぐものです。音楽制作も行いましたが、それはそれは小っ酷い状態のままMAを迎えてしまい、それを一日三時間で聴けるものとしてくださった岸野雄一さんに心より感謝申し上げます。
MA直前スタジオ前で作業するすがた↓


Q 作品の見所について教えてください。
A その場所と、観て下さる方と、アニメーションが一体化できるかどうか。


Q 制作で苦労した点は?
A もう本当に最後、すべておいつかなくなっていっていったこと。この一年は、こんな状態になるのは初めてだ、と思うことばかりだった。


Q 影響を受けた作品は何ですか?
A 今年影響を受けたもの。白象黒牛図屏風とか。マクシーモフ作品の音楽との関わり。三宅純「Lilies of the valley」、Esperanza Spalding「Little fly」。あと、広島で What Shall We Do About Little Jill?/Kine Aune という短編にひどく共鳴したのですが、どうしてももう一度みたい。誰か、観れる手段を知っている人は私に連絡を下さい。本当に。


Q あなたにとってアニメーションとは?
A 受け手との間に成立し、誕生しうる時空間そのもの


Q あなたの今後の”Sail”について教えて下さい。
A まずは、修了展を成功させましょう。それぞれが、それぞれに真摯な気持ちがあります。同級生としてよくよく知っています。いろんな方向があるけど、面白いものが好きだし作りたくてたまらないです。それを観たら、面白いと思ったり、面白くないと思ったりするでしょうが、まずはぜひ観に来て頂きたいと思います。思いを馳せていた、馬車道の劇場で。ここで出力することに、まずは向かっているので。

             






池亜佐美さんの作品「USALULLABY」プログラム「第四期生修了作品」にて上映いたします。プログラム「第四期生修了作品」は、3/8から三日間、横浜の馬車道校舎、3/16から七日間、渋谷のユーロスペースで上映となっています。

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